S.KIYOTAKA & OMEGA TRIBE (1985)


ここまで3回ほどボーカルが変わったオメガトライブ。カルロス・トシキの人気も根強いし、幾度と無く聴いて回ってきたけれど、結局は杉山清貴に行き着く。
出会いは昨年の春だったろうか、Misty Night Cruising を聴いたところからだった。がなりの欠片も無い、然し声を上げて居ないわけでも無い綺麗な歌声。ふたりの夏物語は二十歳のガキでも聴いたことがあった。
冬の代名詞と言えば広瀬香美(冬の歌でしか売れないってだけかもだけど)だけれど、夏の代名詞はオメガトライブであると思う。聴かなければ夏が来た、という感じがしない。

残念ながら Misty Night Cruising は入ってなかったが、ふたりの夏物語、ROUTE134、Dear Breeze は入っていた。
ふたりの夏物語からDear Breeze へと繋がるこのセットリストは秀逸としか言い様がない、サブスクで聴いていると曲の流れなど意識に入れないものだったが、レコードを聴いて改めて曲順のバランスというか、エンジニアの趣向が凝らされていることがよく分かる。

どのアルバムを手にするかということに関してはかなり迷っていた矢先、不意にディスカウントショップにて、500円でこのLPが売られていた。カセットテープへの移行から、CD、サブスクと時代と共に音楽媒体も流れてきた訳だが、林立しているレコードを見ると、時代に淘汰されてしまった感覚を覚える。安く手に入って良いには良いのだけれど。うーん。寂しい。


私のレコード録

空蝉 夏目 と 惰眠 というペンネームで小説やエッセイを書いたり、フィルムカメラを嗜んでいます。2000年生まれの人間から見た昭和曲を、ヴァイナル盤を通して書き綴っていきます。

0コメント

  • 1000 / 1000