YMO - AFTER SERVICE (1984)

1978年結成から1984年に及ぶ散開に至るまで、テクノポップの始祖として礎を築いてきたYMO。6年間という限られた期間の中でこれほどに音楽史に彫り込みをかけたのは後にも先にも彼らのみであろう。
最終ライブを散開と称した所が流石YMO。これはもともと軍隊用語であり、再び集まることを予見した上での言葉である。現にその言葉通り2007年から再生と称し、再び活動に勤しんでいる。

原曲も押し並べて良いことは言うまでもないが、やはりライブとなると生演奏の重みや会場を包む臨場感も相まってひと味もふた味も違う。テクノポリスや東風、Keyはライブバージョンが好き。とりわけテクノポリスのテンポ早めの曲調は原曲とは異なる風向きがあり、聴いていて心地が良い。


ひとつ気がついたことが、散開ライブの動画に比べて僅かにドラム進行やベース進行が異なっている点である。テクノポリスを例にして言えば、サビ終わりのドラムの流れが異なっているのである。噂程度であるが、この日細野氏が少々ミスをした為にピッチ修正が入ったと聞いたことがある。もしやそのピッチ修正のお陰なのか、という考えに行き着いている。

解散してしまったということに関しては大変に残念でならない。とは言っても私自身、齢21の餓鬼であり、時代の流れに差し迫ることさえ出来ないのであるが。しかしながら若い時代にこれらの作品を仕立て上げて、早じまいした部分にかなり評価性があるのかもしれない。最高に尖っているけれど、最高にかっこいい。

私のレコード録

空蝉 夏目 と 惰眠 というペンネームで小説やエッセイを書いたり、フィルムカメラを嗜んでいます。2000年生まれの人間から見た昭和曲を、ヴァイナル盤を通して書き綴っていきます。

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